Netflixのリミテッドシリーズ『ホームズ最後の事件』が、2026年9月25日から独占配信されます。
舞台は1959年春。暴風雨によって外界から隔絶されたマヨルカ島沖の小島で、英国人観光客エリサ・マンダーが死亡。自殺に見えた死が、やがて殺人事件の可能性を帯びていきます。
事件へ挑むのは、かつて映画でシャーロック・ホームズを演じていた元人気俳優・バジル。
つまり本作は、本物のシャーロック・ホームズがモリアーティと戦うドラマではありません。
原作はスペインの人気作家アルトゥーロ・ペレス=レベルテによるミステリー小説『El problema final』。そしてこの原作には、かなり強烈な犯人と身元入れ替えのどんでん返しがあります。
原作の結論を先に言うと、「Vesper Dundas」として生き残った女性の正体は、本来死んだと思われていたEdith Mander。Edithこそが事件の犯人です。
ただしNetflix版では、年代・舞台・登場人数・被害者名など、すでに複数の設定が変更されています。
そのため、Netflixドラマでも原作と同じ犯人・身元入れ替えが使われるとはまだ断定できません。
この記事では、Netflix版『ホームズ最後の事件』の基本情報、原作の犯人と結末、身元入れ替えトリック、犯行動機、そしてNetflix版ですでに変更されているポイントをネタバレで解説します。
※ここから原作小説『El problema final/The Final Problem』の犯人・結末に関する重大なネタバレがあります。
- Netflix『ホームズ最後の事件』とは?
- 『ホームズ最後の事件』はシャーロック・ホームズのドラマ?
- 原作はArturo Pérez-Reverte『El problema final』
- 原作『ホームズ最後の事件』の犯人は誰?
- 最大のトリックは「EdithとVesperの身元入れ替え」
- 原作では何人が殺される?
- 犯人Edith Manderはなぜ殺人を起こした?
- 原作の結末|バジルは犯人をどう見破った?
- Netflix版でも犯人は同じ?
- Netflix版と原作ですでに違うところ
- Netflix版のAdela Figueroaとは?
- Netflix版は全何話?
- バジルはなぜホームズのように推理できる?
- 原作英語版『The Final Problem』は2026年刊行
- Netflix版で特に気になる原作との違い
- Netflix『ホームズ最後の事件』公式予告
- よくある質問
- まとめ|原作犯人はEdith Mander、Netflix版は設定変更に注目
- 参考・公式情報
Netflix『ホームズ最後の事件』とは?
『ホームズ最後の事件』は、Netflixで2026年9月25日から配信されるスペイン製作のミステリー・サスペンスです。
| 作品名 | ホームズ最後の事件 |
|---|---|
| 原題 | El problema final/The Final Problem |
| 配信 | Netflix |
| 配信開始 | 2026年9月25日 |
| 話数 | 全4話 |
| 舞台 | 1959年春・マヨルカ島沖の小島 |
| 主人公 | バジル |
| 主演 | ホセ・コロナド |
| 原作 | Arturo Pérez-Reverte『El problema final』 |
暴風雨によって島から出られなくなった13人。
そのホテルで、英国人観光客エリサ・マンダーが死亡します。
最初は自殺と思われますが、次第に不自然な点が浮かび上がり、宿泊客や従業員全員が容疑者になっていきます。
閉鎖された島、ホテル、外部から来られない警察、そして全員が怪しいという、古典的なクローズドサークル型ミステリーです。
『ホームズ最後の事件』はシャーロック・ホームズのドラマ?
コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズそのものをドラマ化した作品ではありません。
主人公バジルは、若い頃に映画でシャーロック・ホームズ役を演じ、有名になった俳優です。
彼自身は本物の探偵ではありません。
しかし孤島で殺人事件が起こると、周囲から「ホームズを演じていたのだから事件を解けるのではないか」と期待され、否応なく探偵役を務めることになります。
映画撮影のために学んだホームズ流の観察・推理、そして膨大なミステリー映画や小説の知識を、現実の殺人事件へ応用していくのが本作の面白いところです。
コナン・ドイルの『最後の事件』とは別作品
タイトルから、シャーロック・ホームズとモリアーティ教授が対決するコナン・ドイルの短編「最後の事件」を連想した人も多いでしょう。
しかしNetflix『ホームズ最後の事件』の直接の原作は、アルトゥーロ・ペレス=レベルテの小説『El problema final』です。
モリアーティが今回の殺人事件の犯人という話ではありません。
原作はArturo Pérez-Reverte『El problema final』
原作『El problema final』は、スペインの作家アルトゥーロ・ペレス=レベルテが2023年に発表したミステリー小説です。
英語では『The Final Problem』として、2026年にFrances Riddleによる英訳版も刊行されています。
原作の舞台はNetflix版と少し違います。
1960年6月、ギリシャ・コルフ島沖の小島Utakos。
嵐によって9人の旅行者が島唯一のホテルに閉じ込められ、その中の英国人女性Edith Manderが海辺の小屋で死亡します。
首をつった自殺に見えますが、現場には一人分しか足跡がなく、出入り口も内側から塞がれているという「不可能犯罪」のような状況。
そこで、かつてシャーロック・ホームズを演じていた俳優Ormond “Hopalong” Basilが推理を始めます。
Netflix版では舞台や人数がすでに変更されているため、原作とドラマを読み比べたい人には、この違い自体も楽しめるポイントです。
※日本語翻訳版ではありません。購入時は商品ページの言語・版を確認してください。
原作『ホームズ最後の事件』の犯人は誰?
原作の犯人はEdith Manderです。
ただし、ここが本作最大の仕掛けです。
物語の冒頭では、死亡した女性が「Edith Mander」だと思われています。
そして彼女と一緒に旅行していた友人「Vesper Dundas」は、その後も生きています。
ところがバジルが最後に見破る真相は、まったく逆でした。
| 表向きの身元 | 本当の正体 |
|---|---|
| 死亡したEdith Mander | 本物のVesper Dundas |
| 生き残ったVesper Dundas | 本物のEdith Mander |
つまり、最初に死んだと思われていたEdithは生きていたのです。
EdithがVesperになりすまし、本物のVesperをEdithとして死亡させていました。
そして、そのEdithが一連の事件の犯人でした。
最大のトリックは「EdithとVesperの身元入れ替え」
原作の最大のどんでん返しは、密室殺人の方法だけではありません。
最初の被害者そのものの身元が間違っていたことです。
バジルは事件から時間がたった後、いくつかの小さな違和感を組み合わせて真相へたどり着きます。
代表的なのが、二人の女性の手です。
死亡した「Edith」の手は、生活に苦労してきた秘書のものとは思えないほど手入れされていました。
一方、生き残った「Vesper」は、タイプライターを使う仕事をしていた人物らしい手をしています。
つまり、社会的な立場と肉体的な特徴が食い違っていたのです。
さらに食べ物に関する体質など、細かな情報にも矛盾がありました。
「死体が誰なのか」という最初の前提そのものを疑うことで、事件全体がひっくり返ります。
原作では何人が殺される?
原作では、最初の海辺の小屋での死亡だけでは事件は終わりません。
嵐で島から出られない中、さらに殺人が続きます。
主な死亡者は、
- 本物のVesper Dundas
- 医師Karabin
- Hans Klemmer
の3人。
しかも、それぞれの殺人には別々に見える理由が存在します。
そのため中盤までは、同一犯なのか、それとも複数の人間がそれぞれ別の理由で殺人を行っているのかさえ見えにくくなっています。
犯人Edith Manderはなぜ殺人を起こした?
Edithの動機は一つだけではありません。
最も重要なのが、Hans Klemmerへの復讐です。
Edithの夫John Manderは第二次世界大戦中の軍人でした。
バジルが事件後に調査した結果、夫は捕虜となり、Klemmerの命令によって処刑された人物の一人だったことが明らかになります。
つまりKlemmerは、Edithにとって夫を奪った過去につながる人物でした。
Karabin医師を殺した理由
医師Karabinは、最初の死体を調べる中で、女性の身元について何かがおかしいことに気づきます。
この秘密が暴かれれば、「Vesper」として生きているEdithの正体も発覚します。
そのためKarabinも殺害されます。
バジル自身にも過去の因縁があった
さらに原作の最後には、Edithとバジルの意外な過去も明らかになります。
Edithは17歳だった頃、若き日のバジルと出会っていました。
女優を夢見ていた彼女にバジルは将来への期待を持たせますが、その後は彼女を忘れてしまいます。
Edithにとってバジルは、単なる偶然居合わせた「ホームズ俳優」ではありませんでした。
事件中にシャーロック・ホームズ作品を思わせる手掛かりや挑発が繰り返される背景には、バジルへの個人的な感情も重なっています。
夫への復讐、身元入れ替えを守るための殺人、そしてかつて自分を傷つけた「ホームズ役の男」への挑戦。
これらが重なって原作の事件が作られています。
原作の結末|バジルは犯人をどう見破った?
原作の面白いところは、島へ警察が到着した時点ですべてが解決するわけではないことです。
警察は事件の真相へ到達できず、犯人は逮捕されません。
その約3か月後。
バジルはイタリアのガルダ湖を訪れ、「Vesper Dundas」として暮らしている女性と再会します。
そこで初めて、彼女へ自分の推理を突きつけます。
あなたはVesper Dundasではない。本当はEdith Manderだ。
バジルは手の特徴、食べ物へのアレルギー、消えたパスポート、Klemmerの戦争犯罪などを組み合わせ、3件の殺人と身元入れ替えを解き明かしていました。
犯人は逮捕されない
ただし、通常の探偵小説のように、バジルがその場でEdithを警察へ突き出すことはありません。
彼は自分が真相を知っていることだけを告げます。
そして、いつか警察へ話すかもしれないという不安を彼女に残して立ち去ります。
最後には二人が「Holmes」と「Adler」を思わせる言葉を交わし、原作はシャーロック・ホームズへのオマージュを強く残して終わります。
Netflix版でも犯人は同じ?
Netflix版の犯人は、配信前の段階では公表されていません。
原作の犯人がEdith Manderだからといって、Netflix版でも同じ身元入れ替えトリックが使われるとは限りません。
その理由は、Netflix版ですでに複数の設定が変更されているからです。
特に気になるのが、Netflix版の最初の被害者がElisa Manderという名前になっていること。
原作のEdith Manderとは、名字は同じですが名前が変更されています。
さらにMaria Valverde演じるAdela Figueroaという重要人物も登場します。
このAdelaが原作の誰に相当するのか、原作のVesper Dundasに近い役割なのかも、Netflix公式は明らかにしていません。
したがって配信前の段階では、Adela=Vesper、Elisa=Edithなどと対応させて犯人を決めつけるのは危険です。
Netflix版と原作ですでに違うところ
Netflix版は「原作に忠実な完全再現」ではありません。
公式情報だけでも、かなり分かりやすい変更があります。
| 比較 | 原作 | Netflix版 |
|---|---|---|
| 年代 | 1960年6月 | 1959年春 |
| 舞台 | ギリシャ・コルフ島沖のUtakos島 | マヨルカ島沖の小島 |
| 孤立する人数 | 9人の旅行者 | 13人 |
| 最初の被害者 | Edith Mander | Elisa Mander |
| 主人公 | Ormond “Hopalong” Basil | Basil(ホセ・コロナド) |
| 重要な女性 | Vesper Dundas | Adela Figueroaなど新たな人物設定 |
年代を1年早めただけでなく、舞台をギリシャからスペインへ変更し、人数も増えています。
Netflix版は原作の密室ミステリーの核を使いながら、人物関係や展開を再構成したドラマと考えた方がよさそうです。
原作とNetflix版の違いを自分で読み比べたい場合は、英語版『The Final Problem』でも物語を確認できます。
※日本語翻訳版ではありません。購入時は商品ページの言語・版を確認してください。
Netflix版のAdela Figueroaとは?
Maria Valverdeさんが演じるAdela Figueroaは、Netflix版で重要な位置にいる若い女性です。
Netflix公式では「友人と旅行している謎めいた若い女性」と紹介されています。
バジルや作家Foxáとともに事件へ深く関わっていく人物ですが、原作に同名キャラクターはいません。
そのため原作を知っている人ほど、
- 原作人物を名前だけ変更したキャラクターなのか
- 複数人物を統合した役なのか
- Netflix版独自の人物なのか
が気になるところです。
特に原作最大の「Edith/Vesper」の身元入れ替えに、Adelaがどう関係するかはNetflix版最大の注目点になりそうです。
Netflix版は全何話?
『ホームズ最後の事件』は全4話のリミテッドシリーズです。
Netflix公式も全4エピソードと発表しています。
1シーズンで事件の始まりから犯人・結末まで描く構成とみられ、週次で何週間も追い続けるタイプの長編シリーズではありません。
バジルはなぜホームズのように推理できる?
バジルは警察官でも私立探偵でもありません。
しかし長年シャーロック・ホームズを映画で演じてきたため、役作りの過程でホームズ作品や推理の型を徹底的に身につけています。
その知識を使って、
- 現場の足跡
- 人物の癖
- 小さな身体的特徴
- 密室の作り方
- 過去のミステリー作品との共通点
を読み解いていきます。
面白いのは、本人が「自分はホームズではなく俳優だ」と理解していることです。
映画の中では完璧な名探偵を演じてきた男が、現実の殺人事件で本当にホームズになれるのか。
そのズレ自体が作品のテーマになっています。
「Basil」という名前はBasil Rathboneへのオマージュ?
バジルという名前からは、映画でシャーロック・ホームズを演じたことで有名な俳優Basil Rathboneを連想できます。
原作自体が古典ミステリー映画やコナン・ドイル作品へのオマージュを大量に含んでいるため、主人公名にもその遊びが込められていると読むことができます。
原作英語版『The Final Problem』は2026年刊行
原作の英語版『The Final Problem』は、Frances Riddleの翻訳で2026年に刊行されています。
米国のLittle, Brown版は2026年2月10日発売、ISBNは9780316594349。
英国Atlantic Books版は2026年2月12日発売、ISBNは9781805466178です。
日本語翻訳版の刊行情報は確認できていません。
そのため原作を現在読む場合は、スペイン語原著または英語版が中心になります。
Netflix版で特に気になる原作との違い
原作を知っている人にとって、Netflix版最大のポイントは単純に「犯人が同じか」だけではありません。
特に注目したいのは次の部分です。
- Elisa Manderは本当に最初の被害者なのか
- 原作と同じ身元入れ替えが存在するのか
- Adela Figueroaの正体
- 原作のVesper Dundasに相当する人物が誰なのか
- KarabinやKlemmerに相当する事件が残されているのか
- Edithの夫をめぐる戦争と復讐の動機が使われるのか
- バジルと犯人の過去の因縁が残るのか
- 原作同様、犯人が逮捕されずに終わるのか
Netflix版はすでに舞台・年代・人数・人物設定を変更しています。
そのため原作を知っていても、ドラマの答えをすべて先読みできるとは限りません。
Netflix『ホームズ最後の事件』公式予告
公式予告では、嵐で孤立したホテル、エリサ・マンダーの死、バジルが現場を調べる姿、そして互いに秘密を抱えた宿泊客たちが描かれています。
よくある質問
Netflix『ホームズ最後の事件』の犯人は誰?
Netflix版の犯人は配信前の段階では公表されていません。原作ではEdith Manderが犯人ですが、Netflix版はすでに複数の設定が変更されているため、同じ犯人になるとは断定できません。
原作の犯人は誰?
原作では、本物のEdith Manderが一連の殺人の犯人です。「Vesper Dundas」として生き残っていた女性の正体がEdithでした。
最初に死んだEdith Manderは誰だった?
原作でEdithとして発見された死体は、本当はVesper Dundasでした。EdithとVesperの身元が入れ替わっていたことが最大のどんでん返しです。
犯人の動機は?
Edithの夫を処刑した過去を持つKlemmerへの復讐が重要な動機です。Karabin医師は身元入れ替えの秘密へ気づいたため殺害されます。またバジル自身とも若い頃からの因縁があります。
Netflix版は原作と同じ?
すでに違いがあります。原作は1960年のギリシャ・Utakos島、Netflix版は1959年のマヨルカ島沖。孤立する人数も9人から13人へ変更されています。
全何話?
Netflix公式では全4話のリミテッドシリーズです。
シャーロック・ホームズ本人が主人公?
違います。主人公バジルは、かつて映画でシャーロック・ホームズを演じた元俳優です。
モリアーティは登場する?
本作はコナン・ドイルの短編「最後の事件」の直接映像化ではありません。原作の殺人事件でモリアーティが犯人になる話でもありません。
まとめ|原作犯人はEdith Mander、Netflix版は設定変更に注目
Netflix『ホームズ最後の事件』の原作は、アルトゥーロ・ペレス=レベルテの『El problema final』です。
原作の最大のどんでん返しは、被害者と生存者の身元が入れ替わっていたこと。
死んだと思われたEdith Manderは実は生きており、「Vesper Dundas」として島を出ています。
死亡した女性こそ本物のVesper Dundas。
そして本物のEdith Manderが、Vesper、Karabin、Klemmerを殺した犯人でした。
しかしNetflix版では、
- 1960年→1959年
- ギリシャ→マヨルカ島沖
- 9人→13人
- Edith Mander→Elisa Mander
- Adela Figueroaという重要人物の追加
など、複数の変更がすでに確認できます。
そのため、原作最大の身元入れ替えトリックまで同じなのか、犯人や動機そのものを変更するのかは、Netflix版ならではの大きな見どころです。
全4話という短いリミテッドシリーズだけに、一気に最後まで見た後、「犯人は誰だった?」「原作と違う?」と確認したくなるタイプのミステリーになりそうです。
