JRAのIPATと即PATは、厳密には同じものではありません。
簡単にいうと、IPAT(アイパット)はJRAのインターネット投票システム・投票画面で使われてきた名称で、即PAT(ソクパット)は、そのネット投票を利用するための会員方式の一つです。
現在JRAがネット馬券購入の主な会員方式として案内しているのは「即PAT」「A-PAT」「JRAダイレクト」。初めて利用する人には、JRA自身が即PATを「はじめての方におすすめ」と案内しています。
この記事では、「IPATと即PATの違いが分からない」という疑問を最初に解決したうえで、A-PATとの違い、どれを選べばよいのか、A-PATから即PATを使いたい場合、PayPayや対応銀行、地方競馬・海外競馬まで、2026年現在のJRA公式情報をもとに分かりやすく整理します。
IPATと即PATの違いは?最初に結論
IPATと即PATの違いを一言で整理すると、次のようになります。
IPAT=JRAのインターネット投票システム側の名称
即PAT=そのネット投票を利用するための会員方式の一つ
そのため、「IPATか即PATのどちらかを選んで登録する」という関係ではありません。
| 項目 | IPAT | 即PAT |
|---|---|---|
| 何を指す? | JRAのインターネット投票システム・投票サービスで使われてきた名称 | JRAネット投票の会員方式の一つ |
| 本格運用開始 | 2002年 | 2005年 |
| 現在の使われ方 | 投票サイトのURLやIPAT携帯アプリなどに名称が残っている | 現在も新規登録できる主要な会員方式 |
| 誰が利用する? | A-PAT・即PAT会員などがインターネット投票で利用 | 即PATへ登録した会員 |
| 初めて利用する人 | 「IPAT会員」という現在の新規会員種別を選ぶわけではない | JRAが「はじめての方におすすめ」と案内 |
現在でもJRAのネット投票ページは「ipat.jra.go.jp」というURLを使用しており、「IPAT携帯アプリ」という名称も残っています。
一方、JRAの現在の「会員の種類と特徴」では、
- 即PAT
- A-PAT
- JRAダイレクト
がそれぞれ会員方式として比較されています。
したがって、検索でよく見られる「IPATと即PATは同じ?」という疑問には、「関係は深いが、指しているものが違う」と答えるのが最も正確です。
なぜIPATと即PATが同じものだと思われやすい?
IPATと即PATが混同されやすい背景には、JRAのネット投票の歴史があります。
JRA公式の沿革によると、2002年3月に「IPAT(携帯)」、同年7月に「IPAT(PC)」の本格運用が開始されました。
その後、2005年6月に新しい電話投票サービスとして「即PAT」がスタートしています。
つまり、先に「IPAT」という名称がインターネットで馬券を購入する仕組みとして広まり、後から即PATという新しい会員方式が登場したという順番です。
長年競馬を楽しんでいる人の間では、今でも「ネットで馬券を買う=IPAT」という意味合いで使われることがあります。
さらに現在のJRAにも、
- IPAT携帯アプリ
- ipat.jra.go.jpというネット投票URL
- ネット投票画面
などに「IPAT」の名称が残っています。
その一方で、実際に新しく会員登録する際には「即PAT」「A-PAT」「JRAダイレクト」から自分に合う方式を選ぶため、初めて利用する人には少し分かりにくくなっています。
即PATとA-PATの違いは?
これからJRAのネット投票を利用する人にとって、IPATという言葉以上に重要なのが「即PATとA-PATのどちらを選ぶか」です。
どちらもスマートフォンやパソコンから馬券を購入できますが、口座の仕組みや利用開始までの期間などに大きな違いがあります。
| 項目 | 即PAT | A-PAT |
|---|---|---|
| 利用開始まで | 指定金融機関等なら登録当日から | 約2~4か月 |
| 口座 | 対応する普通預金口座などを利用 | A-PAT専用口座を新規開設 |
| ネット投票 | ○ | ○ |
| プッシュホン投票 | × | ○ |
| 地方競馬 | JRAネット馬券の全発売日 | JRA開催日・特定の祝休日・JBC開催日など |
| 海外競馬 | JRAが発売する対象レース | JRAが発売する対象レース。ただし原則平日は不可 |
| JRAの案内 | 「はじめての方におすすめ」 | 専用口座・プッシュホンを利用したい人向け |
即PATは指定金融機関なら登録当日から使える
即PATの大きな特徴は、JRA指定の金融機関の口座などを持っていれば、登録した当日から馬券を購入できることです。
A-PATのような競馬専用口座を新しく開設する必要はありません。
JRA公式の比較ページでも、即PATには、
「即登録!即購入! はじめての方におすすめ」
と表示されています。
スマートフォンやパソコンから初めてJRAのネット投票を利用したい場合、まず検討しやすい方式です。
A-PATは競馬専用口座を開設して利用
A-PATを利用する場合は、JRA指定銀行にA-PAT専用口座を新たに開設します。
すでに対象銀行に普通預金口座を持っていても、その口座をそのままA-PAT専用口座へ変更することはできません。
申し込み後に書類のやり取りや口座開設が必要になるため、JRAは利用開始までの目安を約2~4か月と案内しています。
その代わり、A-PATにはインターネット投票だけでなく、電話機のボタン操作で馬券を購入するプッシュホン投票があります。
A-PATは口座がロックされる時間帯がある
A-PAT専用口座には、通常の銀行口座とは違う注意点もあります。
JRAによると、各銀行が定める指定日時(通常は金曜日)から、勝馬投票券発売日直後の銀行営業日(通常は月曜日)まで、A-PAT専用口座がロックされます。
ロック中は口座への預け入れ・引き出しができません。
即PATの場合はこのようなA-PAT専用口座のロックはありません。
結局どれを使えばいい?即PAT・A-PAT・JRAダイレクトを比較
現在のJRAネット投票は、利用目的から選ぶと分かりやすくなります。
| こんな人 | 向いている方式 |
|---|---|
| 初めてネットで馬券を買う | 即PAT |
| できるだけ早く利用したい | 即PAT |
| PayPayを利用したい | 即PAT |
| 地方競馬も幅広い日に購入したい | 即PAT |
| 競馬専用口座で資金を分けたい | A-PAT |
| プッシュホン投票を利用したい | A-PAT |
| クレジットカードを使いたい | JRAダイレクト |
初めてネットで馬券を買うなら即PAT
特別な理由がなく、スマートフォンやパソコンからネット投票を始めたいのであれば、最初に候補になるのは即PATでしょう。
これは当サイト独自の判断だけではなく、JRA自身も即PATを「はじめての方におすすめ」と案内しています。
対応口座などがあれば、申し込み可能な時間帯に登録して当日から利用できます。
競馬専用口座で管理したいならA-PAT
日常生活で使っている普通預金口座と競馬資金を明確に分けたい場合は、A-PATという選択肢があります。
A-PATでは競馬専用の口座を作るため、資金を別管理しやすいのが特徴です。
ただし利用開始まで約2~4か月かかり、口座がロックされる時間帯もあります。
プッシュホン投票を使うならA-PAT
電話機のボタン操作によるプッシュホン投票に対応しているのはA-PATです。
即PATではプッシュホン投票を利用できません。
クレジットカードならJRAダイレクト
JRAダイレクトは、JRA指定のクレジットカードを利用する方式です。
指定カードを持っていれば登録当日から利用できます。
一方、投票申込み1回ごとに100円(税込)のシステム利用料がかかります。
またJRAダイレクトでは、JRAネット馬券で発売される地方競馬・海外競馬を購入できません。
A-PATから即PATへ変更できる?
すでにA-PATを使っていて、「即PATへ変更したい」という人もいるでしょう。
ここは少し注意が必要です。
JRAには、A-PATの会員情報をそのまま即PATへ移す「移行手続き」はありません。
JRA公式も、
「A-PAT会員から即PAT会員への移行手続きは承っておりません」
と案内しています。
即PATを利用したい場合は、即PATに対応する金融機関の普通預金口座などを用意して、新たに即PATへ会員登録します。
A-PATを先に解約する必要はない
即PATへ登録する前に、現在のA-PATを解約する必要はありません。
即PATへの登録が完了しても、それまで使っていたA-PATは引き続き利用できます。
つまり、
A-PAT → 即PATへ完全に乗り換える
というより、
A-PATを持ったまま即PATを新しく追加登録する
というイメージです。
A-PATと即PATは両方持てる
JRA公式FAQでも、即PATとA-PATを複数登録することは可能と案内されています。
ただし、A-PATで利用している口座を、そのまま即PATの口座として登録することはできません。
また、A-PATと即PATでは加入者番号も別になります。
両方利用する場合は、それぞれの加入者番号を管理する必要があります。
即PATで使える銀行は?PayPayにも対応
即PATは、JRA指定金融機関などから登録できます。
2026年9月時点でJRA公式の即PAT案内に掲載されている金融機関は次のとおりです。
- PayPay銀行
- 楽天銀行
- 三井住友銀行
- 三菱UFJ銀行
- ドコモSMTBネット銀行
- ゆうちょ銀行
- りそな銀行
- 埼玉りそな銀行
- auじぶん銀行
旧記事や古い解説サイトでは「ジャパンネット銀行」という名称が残っている場合がありますが、現在はPayPay銀行です。
対応金融機関は今後変更される可能性があるため、実際に登録するときは必ずJRA公式の最新一覧も確認してください。
2026年現在はPayPayでも即PATを利用できる
現在の即PATは銀行口座だけでなく、PayPayを利用した新規登録にも対応しています。
PayPayを使う場合は、PayPay用として新たに即PATへ登録する必要があります。
すでに銀行口座で即PATを利用していても、既存の即PATアカウントへ後からPayPayを入金手段として追加する仕組みではありません。
PayPay用に新しい加入者番号が発行されます。
PayPayで即PATを利用するときの主な注意点
- 新規登録・入金はスマートフォンから行う
- 即PATへの入金に使えるのはPayPayマネー
- PayPayポイントは入金に利用できない
- 馬券購入によるPayPayポイント付与はない
- 即PATへの入金上限は1節あたり10万円
- 入金は1日2回目まで無料、3回目以降は1回15円
PayPayを普段から利用しており、即PAT指定銀行の口座を持っていない人にとっては、新しい選択肢になっています。
即PATで地方競馬も買える?
即PATでは、JRAがネット馬券として発売する地方競馬も購入できます。
ここもA-PATとの違いがあります。
| 会員方式 | 地方競馬を購入できる日 |
|---|---|
| 即PAT | JRAネット馬券で地方競馬を発売する全発売日 |
| A-PAT | JRA開催日、特定の祝休日、JBC開催日 |
| JRAダイレクト | 購入不可 |
A-PAT会員は、通常の火曜日から木曜日に行われる地方競馬を原則購入できません。
地方競馬もネットで幅広く購入したい人にとっては、即PATの方が使える日が多くなります。
なお、発売する競馬場・レース・日程はJRAが指定したものに限られます。
即PATで海外競馬も買える?
JRAが発売する海外競馬についても、即PAT・A-PAT会員はインターネットから購入できます。
| 会員方式 | 海外競馬 |
|---|---|
| 即PAT | JRAが指定する発売レースを購入可能 |
| A-PAT | 購入可能。ただし原則として平日のレースは不可 |
| JRAダイレクト | 購入不可 |
| プッシュホン投票 | 購入不可 |
海外競馬の場合も、発売対象となるレースや発売開始時刻はその都度JRAから案内されます。
IPAT・即PAT・A-PATについてよくある質問
IPATと即PATは同じですか?
完全に同じ意味ではありません。
IPATはJRAのインターネット投票システムや投票サービスで使われてきた名称で、即PATは現在利用できる会員方式の一つです。
即PAT会員はIPAT系のネット投票システムを利用して馬券を購入するため、両者が同じもののように呼ばれることがあります。
「アイパット」と「即パット」の違いは?
検索では「アイパット」「即パット」と入力されることもあります。
JRAの表記はIPATと即PAT(ソクパット)です。
IPATはインターネット投票システム側の名称、即PATは会員方式と考えると違いを理解しやすくなります。
IPATというサービスはもうなくなったのですか?
「昔あったIPATが完全になくなり、即PATへ置き換わった」という理解も正確ではありません。
JRAでは現在もネット投票サイトのURLに「ipat」が使われ、IPAT携帯アプリも案内されています。
一方、現在の会員種別としては即PAT・A-PAT・JRAダイレクトなどが案内されています。
即PATとA-PATはどちらが便利ですか?
一般的に、すぐにネット投票を始めたい人やスマートフォン中心で利用する人には即PATが分かりやすいでしょう。
JRA自身も即PATを「はじめての方におすすめ」としています。
一方、競馬専用口座で資金を管理したい人やプッシュホン投票を利用したい人にはA-PATという選択肢があります。
A-PATから即PATへ変更できますか?
A-PATの会員情報をそのまま即PATへ移す移行手続きはありません。
即PATに対応する金融機関の普通預金口座などを用意し、新しく即PATへ登録します。
A-PATと即PATは両方持てますか?
はい。両方登録できます。
ただし、A-PATで使用している口座を即PAT用として重複登録することはできず、それぞれ別の加入者番号が発行されます。
即PATは登録した日に馬券を買えますか?
JRA指定の金融機関などを利用し、申し込み可能時間内に登録できれば当日から購入できます。
金融機関やJRAのシステムメンテナンスなどによって登録できない時間帯があります。
即PATはPayPayで使えますか?
はい。2026年現在はPayPayを利用した即PATの新規登録に対応しています。
ただし、既存の銀行利用の即PATアカウントへPayPayを後から追加する仕組みではなく、PayPay用として新しく登録します。
即PATで地方競馬を買えますか?
はい。
即PAT会員は、JRAネット馬券で地方競馬を発売する全発売日に購入できます。
即PATで海外競馬を買えますか?
はい。
JRAが指定して発売する海外競馬の馬券を購入できます。
A-PATでも地方競馬・海外競馬を買えますか?
購入できますが、即PATより利用できる日が限られます。
地方競馬はJRA開催日・特定の祝休日・JBC開催日など。海外競馬は原則として平日開催のレースを購入できません。
JRAダイレクトと即PATの違いは?
即PATは指定金融機関やPayPayなどから購入資金を入金して利用します。
JRAダイレクトは指定クレジットカードを利用する方式で、投票申込み1回ごとに100円(税込)のシステム利用料がかかります。
またJRAダイレクトでは、地方競馬・海外競馬のネット馬券を購入できません。
まとめ|IPATは投票システム、即PATは現在の会員方式と考えると分かりやすい
最後に、IPAT・即PAT・A-PATの違いを整理します。
- IPAT:JRAのインターネット投票システム・投票サービスで使われてきた名称。現在もIPATという名称やURLが残っている
- 即PAT:2005年に開始された現在の主要な会員方式。指定金融機関などから登録し、当日から利用できる
- A-PAT:専用口座を開設する会員方式。利用開始まで約2~4か月で、プッシュホン投票にも対応
- JRAダイレクト:指定クレジットカードを利用して購入する方式
「IPATと即PATはどっちを選べばいい?」と考えると分かりにくくなります。
IPATはネット投票の仕組み・名称、即PATやA-PATはそのネット投票を使うための会員方式と整理するのがポイントです。
そして、これから初めてJRAのネット投票を始めるのであれば、現在JRAが「はじめての方におすすめ」と案内しているのは即PATです。
登録当日から利用でき、2026年現在は複数の指定金融機関に加えてPayPayにも対応。地方競馬や海外競馬にも利用できます。
一方、専用口座で競馬資金を管理したい、プッシュホン投票も使いたいという場合はA-PATという選択肢があります。
サービス内容、指定金融機関、発売日などは今後変更される可能性があります。実際に登録・投票する際には、JRA公式サイトで最新情報を確認してください。
※本記事は2026年9月16日時点のJRA公式情報をもとに全面リライトしています。馬券は20歳以上の方が購入できます。無理のない範囲でお楽しみください。

