【2026年9月7日更新】
2023年5月に閉館した「キャナルシティ博多 イーストビル」が、2026年9月4日に約3年4カ月ぶりに営業を再開しました。
「イーストビルは建て替える予定ではなかった?」「跡地にはマンションや新しい商業施設ができるはずでは?」「なぜ同じ建物が復活したの?」と驚いた人もいるのではないでしょうか。
実際、2023年の閉館時には現在の建物を建て替え、商業施設、ハイクラス賃貸レジデンス、サービスアパートメントなどで構成する「(仮称)新イーストビル」を開発する計画が発表されていました。
しかしその後、計画は見直されます。
2026年4月、福岡地所は既存のイーストビルを最大限活用し、大型旗艦店や飲食、体験型コンテンツを集めた施設として営業を再開すると発表しました。
そして9月4日、LOWYA、LAKOLE、GLOBAL WORK、coca、国内初出店となるZone8など全16店舗を集め、イーストビルそのものが再始動しています。
- イーストビル再開日:2026年9月4日
- 一時閉館:2023年5月7日
- 店舗数:全16店舗
- LOWYAは国内最大店舗
- LAKOLE・coca・GLOBAL WORKは国内最大級
- Zone8は国内初出店
- 建て替え後の新複合施設は現時点では建設されていない
- 将来の再開発については中長期的に検討継続
この記事では、キャナルシティ博多イーストビルがなぜ再開したのか、当初の建て替え・跡地計画がどうなったのか、全16店舗、今後の再開発まで詳しく解説します。
キャナルシティ博多イーストビルが2026年9月4日に再開
キャナルシティ博多イーストビルは、2026年9月4日にリニューアルオープンしました。
2011年9月に開業した既存建物を活用した再始動で、新築された「新イーストビル」ではありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | キャナルシティ博多 イーストビル |
| 所在地 | 福岡市博多区祇園町9番2号 |
| 当初開業 | 2011年9月30日 |
| 一時閉館 | 2023年5月7日 |
| 営業再開 | 2026年9月4日 |
| 敷地面積 | 約8,800㎡ |
| 延床面積 | 約18,000㎡ |
| 店舗面積 | 約12,000㎡ |
| 建物 | 地下1階・地上5階建て(店舗は地上3層) |
| 店舗数 | 16店舗 |
| 所有 | 福岡地所株式会社 |
| 施設運営 | 株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークス |
今回のコンセプトは「“日常が広がる暮らしの舞台” LIFE STYLE FLAGSHIP & EXPERIENCE」。
以前のファストファッションを中心とした施設から、家具・インテリア、ファッション、雑貨、九州の食品、飲食、アニメ・マンガの体験型施設までを集めた「ライフスタイル棟」へ大きく性格を変えています。
キャナルシティ博多イーストビルはなぜ再開した?
今回もっとも分かりにくいのが、「建て替えるために閉館したのに、なぜ同じイーストビルが再開したのか」という点です。
これは2023年と2026年の発表を時系列で追うと分かりやすくなります。
2023年には建て替えを前提に閉館していた
福岡地所は2023年3月、イーストビルの建て替え計画への着手を発表しました。
当時の計画では、2023年5月に現在のイーストビルを閉館した後、新たな複合施設「(仮称)新イーストビル」を開発するとしていました。
予定されていた主な用途は次の通りです。
- 商業施設
- ハイクラス賃貸レジデンス
- サービスアパートメント
- 福岡市地下鉄「櫛田神社前駅」との直結
- キャナルシティ博多本館との接続
つまり2023年の段階では、単純な店舗改装ではなく、現在の建物を建て替えて「職・住・遊」を組み合わせた新しい複合施設へ変える構想でした。
2026年に「既存建物を最大限活用」する方針へ変更
ところが2026年4月、福岡地所はイーストビルの営業再開を発表します。
福岡地所によると、閉館後も博多エリアにおける最適な施設開発について検討を続ける中で、福岡都心部ではブランドの世界観を表現できる大型区画への出店ニーズが高まっている一方、そうした広いスペースを確保できる施設は限られているという市場環境がありました。
さらにキャナルシティ博多が2026年4月に開業30周年を迎えたことから、既存施設を最大限活用し、国内最大級の旗艦店や食、体験型コンテンツを集める方向へ転換しています。
| 2023年当初計画 | 2026年現在 | |
|---|---|---|
| 建物 | 建て替え | 既存イーストビルを活用 |
| 用途 | 商業+住宅+サービスアパートメント | 商業・飲食・体験型施設 |
| 店舗 | 未定 | 全16店舗 |
| 地下鉄直結 | 櫛田神社前駅と直結予定 | 旧再開発構想の内容 |
| 現在の状況 | 新複合施設を計画 | 既存建物が営業再開 |
建築費・資材価格の高騰も影響
福岡地所の公式発表では、大型区画への出店需要や既存施設の活用が営業再開の背景として説明されています。
一方、FASHIONSNAPが福岡地所広報へ取材した記事では、原油価格や建築資材価格の上昇などによってコスト増が進み、当初の計画では採算が見合わなくなったことも説明されています。
そのため、今回の方針変更には、福岡都心部での大型店舗需要だけではなく、建設費を取り巻く環境の変化も影響したとみられます。
ただし、「建築費が上がったから再開した」と一つの理由だけで説明するより、市場環境やキャナルシティ30周年も含めた複数の要因から判断されたと考えるのが適切です。
キャナルシティ博多イーストビルの建て替え・跡地計画はどうなった?
では、以前発表されていたイーストビルの建て替えや跡地再開発は完全に中止されたのでしょうか。
現時点で「将来の再開発が完全に中止された」とは発表されていません。
福岡地所は2026年4月の発表で、まずは今回の営業再開による賑わいづくりに注力しながら、エリア全体の価値向上につながる最適な時期と計画について、中長期的に検討を続けるとしています。
つまり現在は、
「建て替え計画通りに新ビルを造る」から「既存イーストビルを再活用し、その先の再開発は改めて検討する」へ変わった
と理解するのが分かりやすいでしょう。
マンション・サービスアパートメント計画は?
2023年に発表された旧計画には、ハイクラス賃貸レジデンスとサービスアパートメントが含まれていました。
しかし2026年9月現在、再開したイーストビルに住宅やサービスアパートメントはありません。
これらはあくまで「(仮称)新イーストビル」の旧再開発構想に含まれていたものです。
将来再び再開発が行われる場合に同じ用途が採用されるかどうかも、現時点では決まっていません。
櫛田神社前駅との地下直結は?
旧計画では、(仮称)新イーストビルを福岡市地下鉄七隈線「櫛田神社前駅」と直結させ、キャナルシティ博多本館ともつなぐ構想が発表されていました。
しかしこれは建て替え後の新イーストビルを前提にした計画です。
2026年9月に営業再開した現在のイーストビルが、この計画によって新たに地下鉄駅と直結したわけではありません。
将来の再開発で駅直結構想がどのように扱われるかは、今後の正式発表を待つ必要があります。
キャナルシティ博多イーストビルの全16店舗
2026年9月4日に再始動したイーストビルには、物販11店舗、飲食4店舗、エンターテインメント施設1店舗の計16店舗が入っています。
| 店舗 | ジャンル | フロア |
|---|---|---|
| LOWYA | 家具・インテリア・雑貨 | 1~3F |
| LAKOLE | ファッション・生活雑貨・グロサリー | 2・3F |
| coca | ファッション・雑貨 | 2・3F |
| GLOBAL WORK | ファッション・雑貨 | 2・3F |
| niko and … | ファッション・雑貨 | 1F |
| Zone8 | アミューズメント・物販・コラボカフェ | 1~3F |
| GEAR’s JAM | 服飾雑貨 | 1F |
| JINS | メガネ・サングラス | 1F |
| 2ndSTREET キャナルシティ博多店 | ユーズドセレクトショップ | 1F |
| オンタイム | 腕時計 | 1F |
| 3COINS+plus | 雑貨 | 2F |
| GOOD MARKET KYUSHU | 食雑貨 | 2F |
| あまおう苺加工販売所「伊都きんぐ」どら焼きカフェ | どら焼きカフェ | 1F |
| W&B ‐WAGYU & CRAFT BEER‐ by AOZORA BREWERY | ステーキ・ビアバー | 1F |
| Eggs ‘n Things | ハワイアンレストラン | 2F |
| ミスタードーナツ キャナルシティ博多ショップ | ドーナツ・ドリンク・飲茶 | 1F |
注目店舗はLOWYA・Zone8など
LOWYA|1~3階を使う国内最大店舗
新しいイーストビルの象徴的な店舗の一つが、福岡発の家具・インテリアブランド「LOWYA」です。
1階から3階までを使用する国内最大店舗としてオープンしました。
オンラインで商品を見ていたユーザーが、家具のサイズ感や使い心地を実際に確認できる大型店舗となっています。
LAKOLE・coca・GLOBAL WORKは国内最大級
2階と3階には、LAKOLE、coca、GLOBAL WORKが出店しています。
いずれも国内最大級の店舗となり、服だけでなく生活雑貨やグロサリー、キッズ商品など幅広い商品を扱います。
以前のイーストビルも大型ファッション店舗が特徴でしたが、今回はファッションだけでなく「暮らし」まで含めた大型店へ変化しているのが特徴です。
Zone8|国内初出店のアニメ・マンガ体験施設
「Zone8」は国内初出店となる、新しいリテールエンターテインメントゾーンです。
1~3階にまたがり、アニメ・マンガの物販、コラボカフェ、イマーシブ体験などを組み合わせています。
作品の世界を「見る」だけではなく、買う・食べる・体験するといった複数の楽しみ方を提供する施設です。
第一弾のコラボではTVアニメ『進撃の巨人』が展開され、大分県日田市の「進撃の日田」出張案内所も設けられています。
伊都きんぐとAOZORA BREWERYから新業態
福岡・九州らしい店舗もあります。
「あまおう苺加工販売所『伊都きんぐ』どら焼きカフェ」は、伊都きんぐのどら焼きをコーヒーや紅茶、抹茶と楽しめる新業態です。
「W&B ‐WAGYU & CRAFT BEER‐ by AOZORA BREWERY」も新業態で、福岡市内で醸造するクラフトビールと和牛料理を楽しめます。
以前のイーストビルには何があった?
キャナルシティ博多イーストビルは、もともと2011年9月30日に開業しました。
当時はキャナルシティ博多の増床部分として誕生し、ZARA、H&M、UNIQLOなど、大型のファストファッション店舗が入っていたことで知られています。
興味深いのは、2011年の開業時も店舗数が16店舗だったことです。
ただし2026年の再始動では、同じ16店舗でも内容は大きく変わりました。
| 2011年頃 | 2026年再始動 | |
|---|---|---|
| 中心 | 大型ファッション店舗 | ライフスタイル+体験 |
| 代表例 | ZARA・H&M・UNIQLOなど | LOWYA・LAKOLE・GLOBAL WORKなど |
| 家具・生活雑貨 | 限定的 | 大幅に強化 |
| 飲食 | ファッション中心 | カフェ・レストランを導入 |
| 体験型施設 | 買い物中心 | Zone8を導入 |
建物自体は同じでも、「ファッションを買う場所」から「暮らし・食・エンターテインメントを体験する場所」へ役割を変えたと見ることができます。
キャナルシティ博多イーストビルの場所・アクセス
所在地は福岡市博多区祇園町9番2号です。
キャナルシティ博多の博多駅側に位置し、地下鉄七隈線「櫛田神社前駅」からアクセスしやすい場所にあります。
イーストビルは1~3階を中心に店舗が配置されており、LOWYAとZone8は3フロアにまたがって展開されています。
営業時間は店舗によって異なる場合があるため、特定店舗を目的に訪れる場合はキャナルシティ博多公式サイトのショップ情報を確認するのがおすすめです。
9月は再始動記念キャンペーンも実施
イーストビル再始動に合わせ、キャナルシティ博多ではオープニング記念キャンペーンも実施されています。
全16店舗では9月27日まで、税込2,000円以上の買い物・飲食でスクラッチカードを配布。キャナルシティ博多内の対象飲食店で利用できるクーポンが当たります。
当選クーポンの利用期限は2026年10月31日までです。
また各店舗でもオープニングセールやノベルティ配布などが行われていますが、店舗によって終了日が異なり、数量限定の企画もあります。
キャンペーンを目的に訪れる場合は最新の公式情報を確認してください。
キャナルシティ博多イーストビルについてよくある質問
キャナルシティ博多イーストビルはいつ再開した?
2026年9月4日に営業を再開しました。2023年5月7日の一時閉館から、約3年4カ月ぶりの再始動です。
なぜ一度閉館した?
当初は現在のイーストビルを建て替え、商業施設、ハイクラス賃貸レジデンス、サービスアパートメントなどからなる新しい複合施設を開発する計画だったためです。
なぜ建て替えずに再開した?
福岡地所は、福岡都心部で大型区画への出店需要が高まっていることや、キャナルシティ博多30周年を背景に、既存施設を最大限活用する方針を発表しています。また報道取材では、建築資材価格などの上昇によるコスト増も影響したと説明されています。
建て替え計画は中止になった?
将来の再開発について完全に中止されたとは発表されていません。福岡地所は、最適な時期や計画について中長期的に検討を続けるとしています。
マンションやサービスアパートメントはできない?
2023年の旧計画にはハイクラス賃貸レジデンスとサービスアパートメントが含まれていましたが、2026年に再開した現在のイーストビルにはありません。将来の再開発で同じ計画が採用されるかも未定です。
櫛田神社前駅と直結した?
いいえ。地下鉄「櫛田神社前駅」との直結は、建て替え後の「(仮称)新イーストビル」で計画されていた内容です。今回営業再開した既存イーストビルが、新たに地下で直結したわけではありません。
イーストビルは新築?
新築ではありません。2011年に開業し、2023年に一時閉館した既存のイーストビルを改修・再活用しています。
店舗はいくつある?
全16店舗です。物販11店舗、飲食4店舗に加え、アニメ・マンガの体験型施設Zone8が入っています。
キャナルシティ博多イーストビルは「跡地」ではなく建物そのものが復活
2023年にイーストビルが閉館した際には、現在の建物を建て替え、商業施設や住宅、サービスアパートメントなどからなる新複合施設が誕生する計画でした。
そのため「イーストビル跡地には何ができる?」と気になっていた人も多かったと思います。
しかし2026年9月現在の答えは少し意外です。
跡地に別の新しいビルが完成したのではなく、「跡地」になる予定だったイーストビルそのものが全16店舗を集めて復活しました。
LOWYAの国内最大店舗、国内最大級となるLAKOLE・coca・GLOBAL WORK、国内初出店のZone8などを集め、以前とは違うライフスタイル・体験型の施設として再始動しています。
一方、将来の再開発構想が完全になくなったわけではありません。
福岡地所は今後も、エリア全体の価値向上につながる時期と計画を中長期的に検討するとしています。
今後再び建て替え計画が動くのか、旧計画にあった住宅やサービスアパートメント、櫛田神社前駅との直結構想がどうなるのかについて、新しい公式情報が発表され次第この記事を更新します。

